COLUMNウクレレ歴史からひも解くなぜウクレレがここまで多くの人に広がったのか

2019/05/14

ウクレレに興味を持っているなら、ウクレレの歴史や名前の由来などの知識を深めてみませんか?
ウクレレが現代にいたるまでどのように親しまれてきたのかを知ることで、ウクレレに対する愛着が湧き、演奏にも何かしらの変化があるかもしれません。
今回は、「ウクレレについてあまり良く知らない」という方へ向けて、ウクレレの歴史的背景をご紹介します。

■ウクレレはポルトガルから始まった?
ウクレレはフラダンスなどのハワイアンミュージックに用いられやすいことから「ハワイ発祥の楽器」と言われる場合もあります。

しかし、その起源をたどると1800年代後半にポルトガル人がハワイへ持ち込んだ「ブラギーニャ」や「カバキーニョ」という民族楽器にあったと言われています。
ブラギーニャは5弦の弦楽器ですが、ハワイに持ち込まれて以降、たちまち注目を浴びるようになりました。

というのも、この民族楽器が持ち込まれるまでのハワイでは、音楽は教会の中で楽しむものという認識が強かったためです。
備え付けのオルガンを使った演奏は場所や時間、技術を伴うため身近なものとして楽しみにくい特徴がありました。
これに対しポルトガル人が持ち込んだ民族楽器は見事に場所や時間を選ばずに演奏できるもの。

ハワイで音楽を愛する人々の熱心な探求により、現代のウクレレの基盤となるような改良が加えられていったとされています。
ウクレレのルーツがポルトガルにあったと聞くと、とたんにウクレレの音が愉快なラテン調の音に聞こえてきませんか?

■ウクレレには4つのサイズがある
一言でウクレレといっても、実はサイズや種類はさまざま。
一般的に用いられるウクレレはソプラノといって高音域を得意とするサイズです。
音域の高い順から、ウクレレには次のようなサイズがあります。

・ソプラノ(スタンダードサイズ)
・アルト(コンサートサイズ)
・テノール
・バリトン

また、ウクレレのなかにはボディ部分にくびれのあるスタンダード型のほか、くびれのない楕円形のパイナップル型という種類もあります。
ボディの形が変わると音の響き方が変わり、音質に大きな違いが生まれます。
演奏する曲や好みに合わせてサイズやボディを選べるのも、ウクレレの魅力と言えるでしょう。

■ウクレレの語源は「ノミ」が「跳ねる」
老若男女問わず人気が高いウクレレですが、名前の由来はハワイ語の「uku(ウク:ノミ)」「lele(レレ:跳ねる)」が語源だと言われています。
それぞれの意味を繋げて直訳すると「ノミが跳ねる」となるから面白いですよね。

この語源は、

・ウクレレを弾く指が飛び跳ねるノミのように見えた
・ポルトガルからの移民が歌って踊る様子がノミのように見えた
・ノミが跳ねるように軽く軽快な音を出す楽器

といった諸説ある理由から付けられたと言われています。

■日本におけるウクレレの歴史

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民族楽器をルーツとするウクレレが日本へ訪れたのは1900年代前半の昭和初期ごろだったと言われていますが、どのように持ち込まれたのかについては諸説あるようです。

日本にウクレレが持ち込まれると少しずつ世間に浸透し、ハワイで高い人気と知名度を誇っている背景も相まってたちまちハワイアンブームが訪れるようになりました。

1980年代に入ると日本人のウクレレ奏者が名を連ねるようになり、ハワイアンミュージックだけでなく、ジャズ、ラテン、クラシック、ポップス、ロックなどあらゆる音楽ジャンルにウクレレが使用されました。
この時期、フラダンスやウクレレなどハワイにちなんだ伝統芸能が話題となりましたが、こうした文化は現代の日本にも色濃く残っていますよね。

また、このブームをきっかけにハワイの老舗だけでなく、日本国内でもウクレレの製造が行われるようになりました。
現在ではウクレレを代表する有名メーカーとして日本の国産メーカーも挙げられるほど、日本のものづくり、ウクレレへの探究心には定評があります。

国境と時代を超えて現代に受け継がれるウクレレですが、現代では子供や女性からの人気も高く、全国でウクレレレッスン、ワークショップ、演奏会などが開催されています。

■まとめ
・ウクレレのルーツはポルトガルの民族楽器「ブラギーニャ」「カバキーニョ」
・ウクレレにはソプラノ、アルト、テナー、バリトンの4つのサイズがある
・ウクレレの語源は「ウク(ノミ)」「レレ(跳ねる)」、由来には諸説ある
・ウクレレが日本に持ち込まれたのは昭和初期、現代までゆっくりとブームを受け継いでいる

いかがでしたでしょうか?
ウクレレの歴史について知った今、これまでウクレレ持っていたイメージにもちょっとした変化があったのではないでしょうか?
ヒューマンアカデミーではウクレレを基礎から学べるレッスンを行っています。
楽器初心者やリズム感がなく不安という方でも楽しみながらウクレレの技術を習得できるので、興味がある方はぜひこの機会にお気軽にお問い合わせください。

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