FEATURE~知故加新vol.8~ 野菜をまるごと使おう。

2018/11/05

子供の頃から食べ物はメインの部分よりも
皮や種が好きだった私。

一番の大好物は焼き芋の皮、
他にも梅干しの種の中にある核、
桃やマンゴーの種の周りについている果肉やスイカの皮(緑の部分ではなくて白い部分)などなど、少し変わってる?!

皮や種には実よりも栄養がつまっていて
身体にいいと知ったのは随分後の事でしたが、

太陽の光を浴びたり、直接土に触れて栄養を取り入れたり、
成長するのにかかせない部分であったりするのですから、
当然と言えば当然かもしれませんね。

野菜は皮をむいて食べるものという先入観を取り払ってみると、
様々な種類の食物の皮を食べる事が出来ると思います。

固かったり、苦味やえぐみがあるかもしれません、

それは酢などでアクを取り除いたり、焼いたり揚げたりと調理法でカバーする事が出来ますし、
思わぬ美味しさや食感に出会えて新しい発見に繋がる事もあります。

皮をこんなにむくようになったのは割と最近の事。
食べ物が貴重だった時代は
食べられる皮は剥かずに大切にいただいていたそうです。

それでは私のおすすめの料理をいくつかご紹介しますね。

<大根の皮のきんぴら>
私の大好物の一つです。
大根を使う時はちょっぴり厚めに皮をむいて
ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜庫に保存しておきます。

1週間程は日持ちしますので量がたまったら作ります。
ほろ苦さと歯ごたえが何とも言えず美味しく、
しかも栄養満点の一品です。


<長芋のグリル>
皮付きのまま1センチ程の厚さに輪切りにして
オリーブオイルで両面をこんがり焼き、
自然塩をパラリとかけただけのシンプルな一品。

オイルによって苦味が香ばしさに変化した皮なくしては
この一皿は完成しないでしょう。

また乱切りにして素揚げにするのもおすすめです。
カリッと香ばしい皮とホクホクの実が素晴らしいコンビネーションを醸し出しています。

オイルで焼いたり揚げたりする調理法はアクを消してくれるので、ごぼう、にんじん、大根、里芋なんかもおすすめです。

<ピーマンや甘長唐辛子のナムル>
普通はヘタや種やワタを取り除いてから調理するのが一般的ですが、
是非丸ごとじっくりと火を通して食べてみて下さい。

フライパンに少々のオイルを敷き、山椒の実、種を抜いた唐辛子、
丸ごとのピーマンや甘長唐辛子を入れて蓋をします。

周りが火ぶくれしてきて水分が滴ってきたら出来上がりです。

そのまま塩とごま油をかけ、
半ずりした白ごまや松の実を加えていただきます。

甘味のあるジューシーな果肉と種とワタが
素晴らしいバランスの一品となります。


<しょうが焼きに使うしょうが>
皮付きのまますり下ろして使うのがおすすめです。

しょうがの皮は漢方に使われる位に養分がたっぷり詰まっていますし、
風味も抜群です。
トマトをたっぷり加えたトマト入りしょうが焼きは我が家の定番です。

先入観を取り除くと、思わぬ美味しさに巡り会う事があります。
それは食材の扱い方であったり、調理法であったり、
加える調味料であったり、様々です。

思い起こしてみると自分は
随分と思い込みが沢山ある事に気付かされます。

それらを取り去って素晴らしい一品が完成した時の嬉しさと言ったら!

これはきっと人生にも言える事ですよね。
先入観を取り除くと素敵な体験や人に巡り会えるという事。

もちろんそうじゃない事もありますがそれもまた経験です。

私は小さなキッチンでそんな事を考えながら


(高木あゆみ ライフスタイルクラブ お弁当デザイナー講座講師)

≪知故加新とは?≫
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高木あゆみ講師のお弁当デザイナー講座

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