COLUMNそば(蕎麦)は健康に良い?健康に悪い? 

2018/03/02

気軽に食べることのできる「そば(蕎麦)」は、江戸時代からの庶民の味方です。さっと茹でて食べることができますし、手軽に栄養素を補給することができます。

好きな人も多いこの「そば(蕎麦)」ですが、少し気になるのは、「そば(蕎麦)は果たして健康に良いのか、それとも健康に悪いのか」という問題です。

ここでは、そば(蕎麦)が健康にいいのか、健康に悪いのかについて、なぜそういわれているのかという理由と、そば(蕎麦)を食べるときの注意点について取り上げました。

■「健康に良い」派、その理由
そば(蕎麦)は、それ自体は、栄養素に優れた食品です。炭水化物量は白米と比べると3分の2程度と控えめですし、脂質も決して高くはありません。
※「炭水化物は悪者であり、とってはいけない」というようなものではありません。ただ、カロリーが高くなりがちなものではあります。

そして、そば(蕎麦)の健康への効果を語るうえで欠かすことのできないものは、「ルチン」でしょう。これはポリフェノールの一種であり、私たちの体にさまざまな「良い影響」を与えてくれるものです。

ポリフェノールは、血圧を下げる力を有し、中性脂肪の下降に役立ちます。さらにこれには高い抗酸化作用も期待できます。
血流の流れをよくする効果も見込めるため、これによって、女性がよく悩まされている「冷え性」の改善にも役立ってくれます。
抗酸化作用の高い成分は、体が酸化することを防ぎます。

この作用によって、シミやソバカスといった肌トラブルを抑制することができると考えられています。肌トラブルが起こりにくくなるうえ、アンチエイジング効果が期待できるわけです。
これらの効果をしっかりと得たいということであれば、そば湯もしっかりと飲みましょう。
そば湯には、そば(蕎麦)の成分が溶け出しています。少し飲みにくさを感じるのであれば、ダシやしょうゆなどで割るとよいでしょう。さらに、そば(蕎麦)には食物繊維が含まれています。蕎麦に含まれている食物繊維の名前は「ヘミセルロース」です。

食物繊維を積極的に摂取することで、排便を促す効果があります。いつまでも老廃物が体にとどまっていると毒素が放出され、肌を傷つけてしまいます。このようなリスクを下げることにも、そば(蕎麦)は役立ってくれているのです。

■「健康に悪い」派、その理由
意外に思われるかもしれませんが、「そば(蕎麦)は健康に悪い」という説もあります。
これはなぜなのでしょうか。
「そば(蕎麦)が健康に悪い」とされているのは、「必ずしも栄養バランスに優れている食べ物ではない」ということが理由です。そば(蕎麦)は主食のうちの一つです。これだけで食事を済ませてしまう人も多いのではないでしょうか。

ただ、「そば(蕎麦)だけで、付け合わせなどをまったく考えない食べ方をしてしまう」ということであれば、そば(蕎麦)は「健康に悪い食事」になってしまいます。
なぜかというと、そば(蕎麦)は、ビタミンB1やビタミンB2ビタミンB6、ビタミンEはふくんでいるものの、ビタミンAやビタミンCはまったく入っていないからです。つまり、「栄養価のバランスがとれた食事である」とはとても言えないのです。
頻繁にそば(蕎麦)を食べるということであれば、意識して、山菜そばなどのように野菜をとりやすいメニューを選ぶことは必要でしょう。

■そば(蕎麦)を食べるときの注意点
そば(蕎麦)は基本的に健康にいい食べ物ではありますが、食べ方には注意をしなければなりません。例えば、そば(蕎麦)を食べるときに毎日天ぷらを付ける、毎回天丼を追加で注文するなどしている場合です。
そば(蕎麦)などを麺類は、かむ回数が少なくなりがちなので、満腹中枢が刺激されにくい食べ物です。そのため、ついつい揚げ物などを追加で注文したくなりますが、揚げ物の食べ過ぎは体への悪影響を与えることにつながります。せっかくそば(蕎麦)を食べて炭水化物の摂取量を減らしても、天丼を食べてしまってはその意味を無くしてしまいます。
また、そば(蕎麦)の大盛りなどを注文する際も注意が必要です。そば(蕎麦)がいくら健康に良いとはいえ、食べ過ぎは栄養の偏りにつながります。
そのため、そば(蕎麦)を食べるときは基本的にそばの普通盛りのみ、もしトッピングをするとしても山菜やネギなどの野菜を追加するようにしましょう。野菜を追加することで、そば(蕎麦)単体では摂取しにくかったビタミンなどの栄養素も取ることが可能になります。


■まとめ
このように、そば(蕎麦)は「健康に良い」と考える説と、「健康に悪い」と考える説があります。
ただ、紹介してきたように、「健康に悪い」とする説も、「そば(蕎麦)自体の有毒性」を指摘しているわけではありません。大切なのは、あくまで、バランスのとれた組み合わせで食べることなのです。
それができれば、そば(蕎麦)はあなたの健康をサポートする食事となるでしょう。

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