FEATURE~知故加新vol.3~ 漬ける。それは時間が美味しくしてくれること。

2018/08/09

「漬ける」とは

時間が美味しくしてくれる調理法。

時間が美味しくしてくれるので

作り手はただそれを待つだけ。

同じ食材を同じ量、同じ方法で作っても毎回出来が違うのは

その時の温度だったり食材の個体差だったり、本当に様々。

漬け物名人がいるのは

その微妙な差を加減しているからですね。きっと。

5月から夏にかけてのこの時期は、
私にとってソワソワ、ワクワクするシーズン。

漬ける作業が目白押しなのです。

山椒から始まりらっきょう、梅、

それから大好きなプラムも忘れてはなりませんし、

瓜、新しょうがも外せません。

他にも新にんにく、赤しそ、無農薬レモン、赤玉ねぎ、青唐辛子なども時間があったら漬けます。

季節ものなのでタイミングを逃すと
もう買えない!なんてことになりますから
(ただし出始めは値段が高めになります。だからちょうど良いタイミングを見計らって購入するのが肝!)

八百屋さんになるべくまめに通って、
最高の時期と品質を見極めます。

季節感がなくなったと言われて久しいのですが、

八百屋さんには、
漬けるための季節の食材が並んでいるのを見ると、
そんな事もないんじゃないのかな。と思います。

お客さんもど私と同じようにタイミングを見計らって

「これっていつ頃まで店に並ぶの?」とか
「これからもっと安くなる?」なんて声が聞こえますから。

そして「漬ける」作業で忘れてはならないのは
自分の時間と心の余裕。

心の余裕は流れていく時間の中では
砂時計の砂のようにこぼれ落ちていってしまいます。

だからエイッとほんの少しだけ自分で砂時計を横に置いて季節の食材を手にしてみます。

季節の恵を手で触れて香りを嗅いで、
そうすると一瞬で豊かな時間に様変わり。

はい、購入です。

購入したら昨年の反省点や
今年の出したい味を考えながらほんの少しだけ手を加えて、慎重に漬ける作業を進めていきます。

あとは時間がいい仕事をしてくれます。
その後はワクワクした新しい世界が広がります。

今回ご紹介するレシピはちょっとしたコツを交えて私なりに簡単に「漬ける」を楽しめるレシピをご紹介します。
さぁトライ!
私と一緒に時の経過を楽しんでみませんか?慌ただしい日常からトリップしましょう♪

レシピ

<プラムシロップの作り方>
1 プラムの重量の半分の砂糖とプラムを鍋に入れて2時間以上おく。
  水が上がってきますので、これでプラムの水分だけで濃厚なシロップ
  を作成する事ができます。
2 そのまま中火にかけて25〜30分火にかける。
3 そのまま冷まし、種を取り除き、果肉をマッシャーでつぶす。
一番のオススメはかき氷のシロップ。
ヨーグルトにかけるのもお気に入り。

<青唐辛子の酢漬け>
瓶の青唐辛子を入れ、米酢をかぶる位に注ぐ。
これで1年は持つ。
そうめん、うどん、あんあかけ焼そばにかけたり、鯖やいわしのグリルやステーキにかけて、ナムルの隠し味に、焼きなすにかけるなど、、

<塩レモン>
スライスした無農薬レモンを自然塩に漬ける。量はレモン1個につき塩大さじ3と1/2。
使いかけのレモンで作っても。
レモン塩は香りが移った塩と薄くスライスした果肉をカルパッチョに、そのまま入れてチキンの煮込みなどに、、

<赤玉ねぎのピクルス>
1 赤玉ねぎ4個は皮を剥いてくし切りにする。
2 白ワイン、水、白ワインビネガー各150cc、砂糖大さじ2、塩小1を小鍋に白
  ワイン、水、白ワインビネガーを入れて沸騰してから7〜8分火にかけてア
  ルコール分と酸味をしっかり飛ばす。
3 玉ねぎと共に瓶に入れ一晩おく。
1か月は保存可。
肉料理の付け合わせに、細かく刻んでポテトサラダに混ぜたり、ドレッシングに混ぜたり、肉料理のソースに混ぜたり、、

<きのこの塩漬け>
1 きのこ(しいたけ、しめじ、まいたけ、エリンギなど合わせて400g)は全
  て石づきをとる。しいたけ、エリンギは4等分に手で裂き、
  しめじとまいたけは小房に分けてえのきは軽くほぐす。
2 大きめの鍋に湯をわかし、きのこにさっと火を通し、ザルに上げる。
  保存容器に入れ、塩小さじ2を加えてさっと混ぜる。冷蔵庫に入れ、
翌日から使え、1週間程は保存可。
ポン酢とごま油をかけて、パスタの具に、スープの具に、オリーブオイル、ビネガー、マスタードを加えてマリネに…

お試しください!

(高木あゆみ ライフスタイルクラブ お弁当デザイナー講座講師)

≪知故加新とは?≫
古きを知る事で発見がある。それを今の時代に合った形で取り入れてみる。そうすると毎日の生活がとても豊かになる。

高木あゆみ講師のお弁当デザイナー講座

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