FEATURE国際中医薬膳師 西岡麻央講師 ~スーパーやコンビニで無理なくできる薬膳生活vol.1~ ミネストローネの作り方。むくみ、二日酔いに。

2018/06/22

湿度がグッと高くなる梅雨。中医学でいうところの「長夏」という季節です。この時期は、気候だけでなく、体の中もジメジメとして水分を溜め込みやすくなっているのです。
また、湿度や気温の変化が大きいため、知らず知らずのうちに体にストレスがかかり、胃腸まで弱ってしまうと言われています。
このような状況が続くとむくみが出てきてしまい、体がだるく、重くなってしまいます。

梅雨の時期、何と無く体調が優れないという方は、体の中に湿気が溜まってしまっている可能性が高いのです。また、冷たいお酒を大量に飲んだときにも同じように胃腸の調子が悪くなり、むくみの症状が出やすくなります。

今回は、そんな長夏の時期やお酒の影響で現れる「むくみ」や、飲み過ぎてしまった翌日の「二日酔い」に効果的な薬膳料理1品をご紹介します。
そう、“薬膳料理”というと、なかなか手に入らないような珍しい食材を使って料理されたものをイメージしてしまいがちですが、実は身近な食材を使い簡単に作ることができるのです。

今回は、題して、「むくみや二日酔い改善!簡単ミネストローネ!」をご紹介いたします。

まず、大切なことは、「利尿作用の高い食材を積極的に取り入れて体の中の水分を上手に排出するようにすること」「消化を助けて、胃腸の働きを高める食材を取ること」です。
そこで今回、中に入れる重要具材は、枝豆、とうもろこし、鶏肉、じゃがいも。 具沢山なスープになります。
スープに使用する枝豆やとうもろこしには利尿作用があります。また枝豆はアルコールの分解を促進させる作用もあります。
もちろん、生のとうもろこしや枝豆を買ってきて、1から調理することは理想的ですが、忙しい毎日の中で料理に対するハードルが高くなってしまい、自炊から遠ざかってしまっては意味がありません。
なのでここでは、コンビニやスーパーでも手軽に手に入る茹でられた枝豆や 缶詰のコーンを活用することにします。また、じゃがいもや鶏肉は、中医学でいうところの“補気”(気を補う)食材です。鶏肉は脾や胃を温めて気力を補う作用があります。
食欲がないときや体力がないときにも鶏肉を食べることで胃に負担をかけることなく体力を回復させることができます。鶏肉も、時間がないときにはスーパーやコンビニで手に入るサラダチキンなどを利用してみてください。

では、材料と作り方です。

<材料> (2人分)
じゃがいも       1個
玉ねぎ         1/4個
コーン缶        40g
茹で枝豆(可食部)   40g
サラダチキン      1袋
カットトマト缶     1缶
オリーブオイル     大さじ1
にんにく        1かけ
洋風スープの素(固形) 1個
塩           適量
胡椒          適量

<トッピング>
  アーモンド        適量

<作り方>
1. じゃがいも、玉ねぎは皮をむき、1cm角に切る。にんにくはみじん切りにする。枝豆は鞘から出しておく。
2. 鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて弱火で熱し、香りが立ったら中火にしてじゃがいも、玉ねぎを入れてしんなりするまで炒めたらコーン、枝豆、トマト缶を加えて木べらで炒め合わせる。
3. 水300mlと洋風スープの素を加え、サラダチキンを食べやすい大きさにほぐして加えたら一煮立ちさせ、蓋をして中火で10分程度加熱したら塩胡椒で味を整える。
4. 器に盛り、砕いたアーモンドをトッピングする。

食欲がないときには、冷たくして冷製スープとて楽しむこともできますよ!自分の体と向き合うと、今必要な食材が見えてくることがあります。忙しいときこそ、少し立ち止まり、季節の変化や体調の変化に耳を傾けてみてくださいね。
(西岡麻央 ライフスタイルクラブ薬膳料理アドバイザー講座講師 料理家 国際中医薬膳師)

西岡麻央講師の薬膳料理アドバイザー講座

薬膳というと、苦いスープを飲まなきゃいけないの?と思ってしまう方も多いのでは?でもそんなことはなく、普段スーパーで売っている食材で作ることができます。さらにとても美味しいのです!

食座は一つ一つそれぞれが体に作用する効能を持っています。その効能を知っていると季節の変化や体調の変化に合わせて、今、自分はこの症状だからこの食材を選んでみようかなという風に、自ら食材をチョイスすることができるようになるんですね。

それができると日々の食生活がますます豊かになっていきます。薬膳をあまり難しく考えずに、毎日の生活に少しづづ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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