FEATURE~スーパーやコンビニで無理なくできる薬膳生活vol.2~ 夏バテ 夏の体の暑さ、冷たいもので冷やすのではなく。。。

2018/07/18

気温が急激に上がり、暑い夏がやってきました。

暑さが厳しくなると、アイスや冷たい飲み物で体を冷やすことも多く、
また室内は冷房がきいているため上着を欠かせないようなことも多々あります。

この「屋外と室内の気温差」や、「急激に冷たいものを体の中に入れることによる胃腸の疲れ」
が夏バテと大きく関係しているのです。

暑いときには、冷房や冷たい飲み物食べ物で急激に体を冷やすのではなく、
体の熱を取り除く食材を積極的に摂り入れることで、
負担を掛けずに熱取りをすることを心掛けてみてはいかがでしょうか。

そこで知りたいのが、体の熱を取り除く食材です。

まず意識しておきたいことは
全ての食材には
・体を温める食物(温性、熱性)
・体を冷やす食物(涼性、寒性)
・温めることも冷やすこともない食物(平性)
に分けられている、ということです。
今回は、コンビニで買える素麺やうどんに体を冷やす食材をプラスして、
食事の力で体の熱を取り除く1品をご紹介したいと思います。

コンビニでよく目にする素麺。
暑さが厳しいときには冷たい素麺をツルッと
いただきたくなりますよね。

もちろんこのまま食べても良いのですが、今回はコンビニで手に入る、
・ぬか漬け(きゅうり、大根、人参など)
・梅干し
・大根おろし
を加えて、夏バテ対策をしていきます。

乳酸菌が豊富なぬか漬けは、
腸内環境を整えて免疫力を高めたり、疲労回復効果も期待できます。

夏バテで体が弱っている時こそ、免疫力を高める発酵食品を積極的に摂っていただきたいのです。

きゅうりや大根は涼性の食材なので、
体の熱を取り除く作用もあります。

そして梅。
今回は食感を楽しむためにカリカリ梅を選びましたが、
通常の梅干しを加えていただいてももちろん大丈夫です。

梅には喉の渇きを潤す働きがあります。
また、酸味による収斂作用で毛穴をキュッと引き締め、
汗の出過ぎを防いでくれますよ!

大根には体の熱を取り除く以外に、
消化を助けてくれる作用が期待できるため、
夏バテで胃腸が弱り食欲がないときに
ぜひ取り入れたい食材なのです。

最近ではコンビニに大根おろしがパウチに入って売られていることもあるので、
外での食事にも簡単にプラスすることができます。

それぞれの食材を細かく刻んで、
大根おろしの上にトッピングしたら出来上がり。

簡単ですね。

夏になると、体を冷やす(涼性、寒性)食材が旬を迎えます。

旬の食材をその時期に食べることは理にかなっていることが多いのですね。

暑い時期、夏バテで食欲がわかないときでも比較的食べやすいのが素麺や冷たいうどん。
野菜を加えて栄養もしっかりと取れるようにしましょう!

さて、食材の力で穏やかに体の熱をとることも大切ですが、
夏の冷房による冷え対策も大切です。

オフィスなど、室内の冷房がききすぎしてしまっていて、
真夏にも関わらず冷えに悩んでいる方も多いのです。

冬のように常に寒いわけではなく、室内は極端に寒く、屋外はとても暑いという激しい温度差が
夏バテの原因の1つだと言われています。

そこで夏場の冷え対策にお勧めしたいのが乾燥生姜パウダーです。

生姜は、生のものと乾燥させたものでは効能が違います。
生の生姜には、体の中の熱を体の表面に発散させることで汗を出す作用があります。

その作用により手足はポカポカしますが、
実は体の中心の熱は体の表面に奪われてしまい熱が取り除かれてしまうのです。

一方で、生姜を加熱、乾燥させると
体の中心をしっかりと温める作用が強い食材に変化します。

体を深部からポカポカと温めたい場合には、乾燥生姜を取り入れてみてください。

今は手軽に乾燥生姜パウダーを手に入れることができます。

特に体を温めるときにお勧めしたいのは、
紅茶に生姜パウダーを加えたジンジャーティーです。

紅茶は温性で、体を温める食材です。
そこに強い温め作用のある生姜パウダーを加えることで相乗効果のある冷え対策ドリンクが出来上がります。
ピリピリとした生姜の刺激が美味しい大人のドリンクです。

辛味成分が得意でない方は、はちみつや砂糖を少し加えて甘みをプラスしてください。
ミルクを入れてジンジャーミルクティーにしても美味しくいただけます。

お試しください。

(西岡麻央 ライフスタイルクラブ薬膳料理アドバイザー講座講師 料理家 国際中医薬膳師)

西岡麻央講師の薬膳料理アドバイザー講座

薬膳というと、
苦いスープを飲まなきゃいけないの?と思ってしまう方も多いのでは?
でもそんなことはなく、普段スーパーで売っている食材で作ることができます。

さらにとても美味しいのです!

食座は一つ一つそれぞれが体に作用する効能を持っています。
その効能を知っていると季節の変化や体調の変化に合わせて、
今、自分はこの症状だからこの食材を選んでみようかなという風に、
自ら食材をチョイスすることができるようになるんですね。

それができると日々の食生活がますます豊かになっていきます。
薬膳をあまり難しく考えずに、
毎日の生活に少しづづ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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